請負価格の下落傾向にある近年、どの会社もやっている仕事で顧客獲得競争をしても
「価格での比較」になりがちです。アピール力のある会社であれば、普通の仕事でも儲かる仕事を獲得できますが、ほとんど
の会社は価格で勝負してしまいます。これでは、会社の売上げと利益は減る一方です。
こうなると、今まで以上に仕事の数を増やして利益を確保する必要がでてきます。そこで、
多くの会社では、ホームページ・DM・広告などでPRし多くの仕事を集めたいと考えます。
ところが、そこで、大きな壁にぶつかります。それは・・・
何をPRすればいいか? と
いう点です。
多くの会社がやっている当たり前のサービスをPRしても、価格が安くなければ反応は今イ
チです。
つまり、PRするサービスの選択で失敗すれば、獲得できる仕事の数も少なく、更に儲けも少ないと
いうことになります。
実を言うと、このPRするサービスの選択に力を入れない為に、経験が長く技術があっても
利益の薄い仕事ばかり、という会社が本当に多いのです。
つまり、選択する仕事(サービス)によって売上げが左右されるということです。
一例を挙げると・・・
・A社は、スタッフ2人で1日当たり30,000円〜50,000円の売上げ
・B社は、スタッフ2人で1日当たり70,000円〜100,000円の売上げ
これは、10年位前に聞いた話しです。2社とも小規模な会社ですが、これだけ金額に差が
あるのはなぜでしょうか?
実は、金額だけでなく実働時間も大きく差がありました。A社では、1日平均7〜8時間。B社では4〜7時間。つまり、
作業時間も少なく売上げが多いと言うことです。
B社がなぜ、このように効率的な仕事を獲得できたのか?というと・・・
それは、B社の営業や技術が優秀であったのではなく、選択したサービスがよかったということだ
けです。選択したサービスが自社の顧客とマッチしていたため、少ない時間で儲かる顧客を多く集めることができた、という
ことです。
具体的には、店舗オーナー・小型ビルのオーナーに対し、ある特殊作業をメインにPRし、
最終的には定期清掃を獲得していました。
本来は、定期清掃が欲しかったのですが、特殊清掃をPRし、まず特殊清掃の仕事で信用をつけ、
定期清掃を獲得した、ということです。
例え、他社が契約している建物でも、小さな仕事から取引きを始め、時間をかけ最終的には全ての
仕事を奪っていく.......というやり方です。
このように、PRしていくサービスを何にするか?というのが大きなポイントとなります
が、売込むサービスの選択のポイントを挙げれば・・・
●利益率が高い仕事なのか?
●他社があまりやっていないサービスなのか?
●他社と差別化をはかれる上で有利なサービスなのか?
●DM・広告での集客に有利なサービスであるか?
という点に集約されます。
一般的には・・・
自社をアピールしていく上で極めて重要なのが、「他社と差別化をはかる」と言われていますが、実際問題、何をどうすれ
ばいいか?悩む方が多いのです。
そんな時は、顧客目線に立ち、商談のきっかけとなる仕事(サービ
ス)を探していけばいいのですが、そのきっかけとなる仕事(サービス)で最も効果的
なのが、「特殊清掃」と言えます。
そこで、このビデオでは「特殊清掃」の一部を挙げ技術的なことを中心に解説していますが、「仕事獲得」という視点でも
ご覧になって下さい。
以上が「集客・仕事獲得」という観点からでしたが・・・
施工面からはどうでしょうか?
普段やっている方法で落とせないと、「落ちない汚れ」つまり洗浄不可能な汚れと判断して
しまうことがあると思います。
その結果クレームとなり、慌てて仕事仲間に相談したり落とせる洗剤を探す、という事態に陥る方が意外と多いのが現実で
す。
対処方法としては、お客さんに・・・
●なぜ、落とせないのか?
●通常の作業では、なぜ落とせないのか?
●洗浄可能であっても別料金になることがある!
ということを的確に説明することとなりますが、きちんと説明できなければ、「プロ失格」と見なされてしまう可能性があ
ります。
自分はそんなことない!
と思うかもしれませんが、現実には多く発生しています。おそうじ情報館に寄せられる技術的質問の中に、このような質問が
意外と多いのです。
分かりやすい例を挙げれば、ガラスの水垢です。
ガラスに水垢が付着しているにも関わらず、通常の汚れと判断し仕事を受注してしまうケースです。通常の洗浄では水垢を
落とせないので、当然水垢部分の汚れは残ってしまいます。その結果、クレームとなり相談の電話がくるわけです。
これは、水垢という汚れの存在と洗浄法を知らなかった為に起こるトラブルです。このよう
なトラブルは、作業前の事前説明がきちんとできていれば問題は発生しません。
要するに、そうじのプロとして「知っているか?」ということが問
題となります。知らないために事前説明が不十分であれば、プロ失格と評価されてしま
うのです。
また、よくある間違いとしては・・・
本来「特殊清掃」として受注するべき仕事を「普通の仕事」として受けてしまうことで
す。普段よくやっている仕事でも「特殊清掃」としてやるか、「普通の仕事」としてやるのとでは、請負価格で大きく違って
くるためです。また、資材費が高かったり、特殊な道具が必要となることがあるので要注意です。
それにも関わらず、仕事を受けてから「どんな道具・ケミカルを使えばいいか?」という相
談があまりにも多いのです。
当然その段階では、「請負価格」が確定していることが多く、必要とする資材が買えない、又は買ってしまうと赤字にな
る、という事態になることが多いのです。
こうなると、予算に合わせた中途半端な資材で作業することによって、仕上りが悪
く、クレームが多発してしまうという最悪のケースになることもでてきます。
こうならないためには・・・
●どんな仕事を「特殊清掃」として位置付けるか?
●「特殊清掃」には、どんな仕事があるのか?
●「特殊清掃」は、資材費・作業時間・難易度の面から普通の清掃とどこが違うのか?
これを知る必要があります。
そこで、このビデオでは、特殊洗浄の基本知識と実技<第1部>として、3つの作業を例に
挙げて解説していきます。
ます、特殊清掃とは・・・?
●洗浄難易度が高い又は難易度が高いと思われてる洗浄
●施工方法が分かりにくい清掃
●清掃会社としては一般的でなくても、お客さん側からの要望が多い作業。
●やっている清掃会社が少ない清掃
●危険な作業
などと、おそうじ情報館では位置付けています。
「特殊」という言葉から、普段あまり見かけない作業のように感じますが、意外とどこでも見
かける汚れなどが多いのです。
そこで、特殊清掃のメリット・デメリットの一部を挙げてみます・・・
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