石の洗浄と聞いただけでビビる人は意外と多いようです。逆に、経験があり自信があっ
ても油断してはいけない素材です。なぜなら・・・
石材のメンテナンスは「失敗が許されない代表的な洗浄」だからで
す。
失敗が許されない具体的な理由を挙げれば・・・
天然石であれば、失敗した一部だけ取り替えても周囲の柄や色に合わないことが多く、張ってある石材全体の雰囲気を重視
する建物であれば、一部だけの取り替えでは済まないことがあるためです。
ですから、万が一弁償となると多額の費用がかかってしまうのです。それにも関わらず日々
トラブルは起こってます。
多くの失敗・トラブルの原因を挙げれば・・・
石材の基本的な性
質を無視して「汚れ」だけに注目した洗剤と道具の選択をし、やり方だけをマネして作業してしまうことで
す。
このことから、私のところには次のような質問が多く寄せられます。
「○○○のような石の洗浄するには?どんな洗剤がいいか?」
と、こんな感じです。
つまり、石の種類と表面の加工状況があいまいな状態で、どんな洗剤がいいか?と質問をさ
れるわけです。
最悪のケースでは、現場を見ていないのに質問をされる方もいます。これでは、正しい洗浄法の答
えを求めること自体間違っているわけです。
更に、作業上の失敗ではなく、次のような失敗をする人もいます。
それは・・・
見積りと受注の失敗で
す。
まず見積ですが、失敗の多くは「作業人数」「作業時間」「資材費」などの積算ミスです。分
かりやすく言えば、現場で作業してはじめて、作業難易度が高いことに気付くと
いう積算ミスのケースです。
このような場合・・・
「予算がないから安くてよく落ちる洗剤はないか?」
「予算がないから、この金額でやってくれる人いないかなあ?」
と相談の電話がかかってきますが、これでは、いい仕事できるわけありませんし、トラブルを起こす
確率の方が高くなります。
また、とりあえず仕事を受けてしまう又は仕方なく仕事を受注する、という状況の時もある
と思います。こんな時・・・
「下請会社にやってもらえばいい!」と考える会社も多いようですが、作業内容によっては、依頼した下請会社では無理と
いう作業内容もあります。
一例を挙げれば、御影石の研磨による光沢復元です。これは、大理石の研磨に比べて作業難
易度が極めて高く、それをやれる職人さんも少ないので、安易に受けてはいけない仕事の1つです。
ところが・・・
元請会社がそのことを知らなかったり、御影石を大理石と見分けを間違えれば、クレームやトラブルは目に見えています。
このように、石材の洗浄においては、最低限の知識が必要であり、更に経験があっても初め
ての現場であれば、慎重に対処することが重要となります。
その理由は・・・
石材については、表面的な知識つまり、教科書的知識だけでは対応できないのが普通で、天然石であれば同じ種類であっても、産地によって石の成分が違うことがある為です。
このため、教科書では対応可能と説明されていて
も、そのとおりにやって失敗することがあるのです。つまり、想
定外のことも予測し洗浄法を検討しなければならないのが石材洗浄と
なります。
このことから、おそうじ情報館でも「石材洗浄の実技〜御影石の洗浄」「石材洗浄の実技〜
石材床の洗浄とコーティング」と2本制作していますが、「やり方」が中心となっており「なぜ、そのようなやり方をするの
か?」という視点が必要なため「石材洗浄の基本知識」として新たにDVDを制作しました。
過去に制作したビデオと非公開で行なわれた勉強会などの資料を元に解説していきます。実
技というより基本的な知識を元に現場で必要となる本質的な知識が中心と
なります。
洗浄の知識であれば、洗浄シーンも重要ですが・・・
●なぜ、その手順となるの
か?
●なぜ、その洗剤はダメなのか?
ポイントとなる具体的知識の一部を挙げると・・・
★吸水性と見積の密接な関
連とは?
★しみ抜きで失敗する原因とは?
★しみ抜きをやる時の意外な作業条件とは?
★なぜ、教科書通りに選択した洗剤なのに上手くいかないのか?
★メーカーに聞いても正しい洗剤の選択ができない
決定的理由とは?
★研磨して予定していた艶にならない時の原因とは?
★受注してはいけない石材に関する作業とは?
★ケイフッ化処理で艶が戻らないケースとは?
★清掃会社の責任を回避するには、どんな知識が必要か?
★正しくやったつもりでも失敗する原因とは?
★サビと言えば通常は「酸」しかし、酸が使えない場合は?
★洗浄という観点からの石材の見分けのポイント となります。
このビデオで公開する内容を挙げると次のようになります。
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